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レポート

2016/09/29

発達障がい支援ワークショップ 音と光の動物園

東京藝術大学

美しい演奏とスクリーンの映像に大人も子どもも引き込まれる

 8月24日、上野の東京藝術大学で、発達障害のある小学生とその保護者を対象としたワークショップが開催され、21組47名の親子が参加した。同大は、2015年文部科学省・JSTのCOI(センター・オブ・イノベーション)拠点に採択され、芸術と科学技術の融合による感動の創出に取り組んでいる。今回は、発達障害の子どもと家族をサポートする「特定非営利活動法人ADDS」と「公益財団法人ベネッセこども基金」との共同により、音楽と映像を融合させたオリジナルプログラムを用意した。

 同大卒業生有志による合奏団の楽器紹介では、音色が何の動物の鳴き声かを当てるクイズに、子どもたちはたちまち夢中。動物の型紙に色を塗るペーパークラフトで打ち解けた後は、保護者は別フロアに移動し、茶話会スタイルで情報交換。その間も子どもたちは、プロジェクションマッピングを利用した砂場や、楽器体験などに積極的に参加した。最後のミニコンサートでは、サン・サーンスの「動物の謝肉祭」に合わせ、子どもたちが制作したペーパークラフトがスクリーンの中で動き出し「僕のカンガルーだ!」と大喜び。アンコールが沸き起こる感動的なエンディングとなった。

 この日、企画を担当した同大特任教授の新井鷗子さんは「参加できなくても、見ているだけで楽しめる内容を目指した。楽器体験など思った以上に喜んでもらえた」と手応えを語った。

 保護者交流会では「生楽器の音は無理だと思っていたが、触れることができ楽しそうだった」など気付きや学びがあったという声や、「就学とともに大きな壁が立ちはだかる」という悩みも寄せられた。自閉症、アスペルガー症候群など、症状の違いによりいくつかに分類される発達障害。一人ひとりの可能性を最大限に生かすには、早期の適切な支援が欠かせない。本ワークショップの今後の展開に期待がふくらむ。

新井鷗子(あらいおうこ)さん

東京藝術大学
社会連携センター(COI拠点)

新井鷗子(あらいおうこ)さん