連載コラム

2021/09/29

今日は誰目線?

国籍、年齢、身体特性などの多様性を力に、社会に新たな価値を創造する(株)ミライロのメンバーが、リレー形式で登場しそれぞれの視点で執筆します。


メダリストの〇〇〇格差

 パラリンピックの大会期間中、テレビ越しで見る選手たちの勇姿に感動する度、もし直接会場で多くの人に観て貰えていたらどれだけ良かっただろうと、毎夜のように、割り切れない気持ちを覚えました。皆が理想とする開催にはならなかったものの、多くの人がパラスポーツや障害者に対し関心を持つきっかけになったことは喜ばしく感じます。
 私にとって特に印象的であったのは開会式の中継アナウンスでした。インドの選手が入場した際、メダリストの報奨金に関する情報が伝えられました。聞くと、インドではパラリンピアンの報奨金はオリンピアンとほぼ同額になっているそうで、金メダルを取ると750万ルピー(約1,100万円)とのことでした。続けて、モロッコの選手が入場した際にも、同様の対応になっていることが紹介されました。アメリカも2018年の報奨金格差撤廃により平昌大会のメダリストにもさかのぼって適用され、今大会からは同額の報奨金支給がなされたそうです。
 日本はというと、オリンピックの金メダルが500万円、銀メダルが200万円、銅メダルは100万円。一方、パラリンピックは金メダルが300万円、銀メダルが200万円、銅メダルが100万円と、金メダルだけ異なる形となっています。当然、選手の目的はお金ではないでしょう。これを機に、世界各国で格差是正に向けた動きが進むことに期待が膨らみました。


●垣内 俊哉
株式会社ミライロ 代表取締役社長 
大学在学中2010年ミライロ設立。車いすに乗った高さ106cmの視点からビジネスプランを考案。障害を価値に変える「バリアバリュー」を提唱。

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