連載コラム

2018/11/07

垣内俊哉「106cmの視点から」

幅を広げる、トレーニング

自分の足で歩きたい。今でも、その気持ちは変わりません。高校を中退して挑んだリハビリの結果、歩けないことがわかっても、身体に残っている機能を失わないために、私はトレーニングを続けていました。最初は病院のリハビリテーションセンターでトレーニングをしていましたが、自分の〝できること”の幅をもっと広げるために、パーソナルトレーニングを受けようと思い立ちました。

WEBサイトを通じ、20人ほどのトレーナーに問い合わせをしました。私自身に障害があるため、ほとんどのトレーナーは「一度会って相談しましょう」という返答だったのですが、たった一人だけ「全く問題ありません!いつから始めましょうか?」とすぐに返答してくれたトレーナーがいました。彼は私の戦友になりました。2年前、手術のために入院が必要となった時には、闘病に耐えられるメンテナンスを。退院後は、今まで通り働ける身体づくりをサポートしてもらいました。そしてこの秋、私が設計を手伝い、彼とユニバーサルデザインのジムをオープンするまでになりました。学びたい場所で学べる、働きたい場所で働ける……誰もが持つ願いを叶えるためのトレーニングを、私が得ることができた感動を、多くの人に提供できればと願います。


●PROFILE● 垣内 俊哉
1989年生まれ。岐阜県中津川市出身。2012年立命館大学経営学部卒業。在学中2010年に株式会社ミライロ設立。

関連記事