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2018/10/31

「あすチャレ!ジュニアアカデミー」 初開催
11月から参加校募集スタート!

 日本財団パラリンピックサポートセンターは、障がいのある当事者講師から楽しく学べるダイバーシティセミナー「あすチャレ!Academy(協賛:日本電気株式会社)」において、新たに小中学生向けプログラムを制作、「あすチャレ!ジュニアアカデミー」を開始した。


 一回目の授業が10月16日、東京都の北区立王子第三小学校で行われた。講師は「あすチャレ!Academy」の講師であり、現役のパラパワーリフティング選手であるマクドナルド山本恵理さん。同小学校の五年生約60人が受講した。

講師を務めたパラパワーリフティングの山本恵理選手

 はじめにマクドナルド山本さんが、障がい者やパラリンピックのイメージについて質問。児童からは障がい者のイメージについては「目や耳が不自由な人」「普通の人と違う」「不便な人」、パラリンピックのイメージについては「障がい者によるオリンピックのようなもの」といった答えが挙がった。それに対しマクドナルド山本さんは「パラリンピックの当初の目的が戦争に行った兵士のリハビリのためのものだった」と歴史について教え、その名前が「パラレル(沿う)+オリンピック」からきた、もう一つのオリンピックという意味であることを説明。また、下肢に障がいを持つ自身がかつて車椅子で駅のエレベーターに乗ろうとしたときに、後ろに並んでいた人が先に乗って入れなかった体験から「私にとっての不便は私の足にあることより、社会にあると気付いた。社会の中にある障がいはみんなで減らすことができる」と語った。

 次に児童たちは、街中で視覚障がい者が困っている時、どのように見分けてサポートするかについて、交互に視覚障がい者役とサポート者役になることで疑似体験をした。さらに聴覚障がい者とのコミュニケーション方法を知るために、声以外の方法による伝言ゲームを通じて学んだ。このあと、健常者と障がい者が協力して競技に臨むパラリンピック映像を上映。「パラリンピックは『障がい者によるオリンピック』ではなく、障がいを持つ人とそうでない人が同じゴールをめざすもの」と話すマクドナルド山本さんの話を熱心に聞き入っていた。最後に、児童は明日から取り組む明日へのチャレンジ「あすチャレ!」を宣言。「障がいがある人がいたら声をかける」「困っている人を助ける」といった取り組みを表明した。

 日本財団パラリンピックサポートセンターでは「あすチャレ!ジュニアアカデミー」を今年度中に40校をめどに実施予定。11月から募集を開始する。問い合わせは日本財団パラリンピックサポートセンター内あすチャレ!Academy事務局(電話03-6229-5409)へ。

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