連載コラム
2018/12/03
垣内俊哉「106cmの視点から」
2013年から、2018年のスピーチ
2013年、私は武道館に集まった8千人の前で、スピーチをしました。時間にしてたった8分間でしたが、当時は自分が持てるすべてを注ぎ込んで、やり切った自信がありました。しかし時間が経つと、細かな言い回しや発声のクセが気になってきて、過去の自分の姿を見返しては反省することの方が多くなってきました。そんな折、11月4日にスピーチイベント「TEDxKyoto」に登壇する機会をいただきました。私は「ここまでやってだめなら、仕方がない」と納得できるまで、練習することを決めていました。武道館に引き続き、社員とともに、原稿を一言一句に至るまで練り直し、身振り手振りに至るまで暗記を繰り返す日々を送りました。自分の声を録音して聞いたり、喋りながら書いたりを繰り返し、その甲斐あってしっかりと思いを伝えることが叶いました。ちなみに、滞在中の食事はもっぱら、京都発のチェーン店「天下一品」と「餃子の王将」でした。子ども時代、学生時代と、気の置けない人たちと足繁く通ったお店です。本番前日となると張り切って豪華なものや活力のあるものを食べそうになりますが、食べ慣れたホッとする味で心とお腹を満たせば、スピーチも平常心で挑める……ということも、今回得られた新たな発見でした。
●PROFILE● 垣内 俊哉
1989年生まれ。岐阜県中津川市出身。2012年立命館大学経営学部卒業。在学中2010年に株式会社ミライロ設立。