レポート

2023/05/31

女性の健康と活躍を支えるフェムテック

一般社団法人日本フェムテック協会 代表理事 山田 奈央子さん

 皆さんは「フェムテック」という言葉を知っていますか。Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、近年、女性特有の健康課題を解決するツールとして注目されています。女性の社会進出が進むなか、女性一人ひとりが自分らしい人生を歩めるようサポートしてくれる「フェムテック」とはどのようなものでしょうか。一般社団法人日本フェムテック協会代表理事の山田奈央子さんに取材しました。


一般社団法人日本フェムテック協会

代表理事 山田 奈央子さん

やまだ・なおこ/大手下着メーカーで下着の企画・開発を行った後、世界初の下着コンシェルジュとして独立。株式会社シルキースタイルを設立し、女性特有の悩みに寄り添ったインナーやコスメなどの商品企画開発を17年間行う。2021年(一社)日本フェムテック協会を設立。女性のヘルスリテラシーの重要性を雑誌・TV・企業・行政などで周知する活動をしている。

 (一社)日本フェムテック協会HP

https://j-femtech.com/


 

コロナ禍をきっかけに注目が集まる

 「フェムテック」という言葉に明確な定義はありませんが、「女性の健康課題を解決する商品やサービス」以外に、女性のヘルスリテラシー(※1)の向上や、広義にはMeToo運動や生理の貧困などこれまで人前で言いにくかったことに対して声を上げる活動などもその範疇に含まれると思います。海外では先行してさまざまな商品やサービスが生まれていますが、日本で注目が集まるきっかけとなったのは、コロナ禍でした。外出しにくい、病院へ行きにくい状況になったことで自身の健康を見つめ直す時間が増え、「フェムテック」に関心をもつ人が増えたのだと思います。例えば、吸水型サニタリーショーツは「まずは家で試してみたい」と在宅時間に使われた方が多かったようです。

 

女性のヘルスリテラシーの向上を目指して

 私は下着メーカーを独立後、女性の美や健康をプロデュースする会社を起業しました。女性の心身にやさしいインナーやコスメなどの商品開発やマーケティングを行うなかで、日本の企業が良質なヘルスケア商品をつくっても購入する女性が少ない、定期的に検診を受ける女性も非常に少なくて、日本の女性のヘルスリテラシーの低さがずっと気になっていました。かく言う私も、仕事と子育てに追われて、自分の健康を後回しにして婦人科の病気にかかった経験があります。また、更年期症状など女性特有の不調が原因でキャリアを諦め、離職する女性も少なくありません。そのような背景があり、女性のヘルスリテラシーを高めたい、自分を大切にしながらキャリアも築いてもらいたいと考え、2021年に当協会を立ち上げました。

 

 

ワーク・ライフ・ホルモンバランス® 

 私たちが推進しているのは「ワーク・ライフ・ホルモンバランス®」です。女性の一生は荒波の中にいるようなもので、ホルモンの変化に大きく影響を受けています。ワーク・ライフ・バランスを保つためには自分の体の状態を知り、ホルモンバランスを保つことが大切です。そのメンテナンスのために、フェムテックは有効なツールだと思います。現在、女性のライフステージに合わせて多様な商品やサービスが展開されており、よく知られるものとして月経周期管理アプリや妊活アプリ、月経カップ、オンライン相談サービスなどがあります。以前は避妊用というイメージしかなかった低用量ピルも、生理痛やPMSの緩和、生理周期をコントロールできることが知られるようになり、少しずつ普及するようになりました。また、更年期症状のつらさを軽減してくれる漢方薬やホルモン補充療法もフェムテックの一つといえます。

 

検診に行こう 自分の体を知ろう 

 ヘルスケアやフェムテックに関する情報はあふれていますが、正しい知識を得るためには、国や自治体、医師が発信する情報を参考にするとよいと思います。私たちもその一助になればと、専門家の監修のもと女性の体と心に関する正しい知識やケア方法が学べる「日本フェムテック協会認定資格制度」(※2)を展開しています。最近は男性の受講者も増えていて、これまでの受講者は2万人を超えています。

 現在、国や自治体の取り組みも少しずつ進み、フェムテックを“産業”として育てようとする動きがあります。企業もダイバーシティの観点から、女性管理職に入ってもらい女性の健康マネジメントができる制度を導入したり、現行の制度を改善するようなケースも増えてきました。例えば「生理休暇」などの制度があっても、取得しにくい状況がある場合は改善していかねばなりません。女性が活躍できる社会になるためには、女性が声を上げるのはもちろん、当事者以外のみんなも意識を変えて、社会全体が変わることが必要だと思います。

 フェムテックが一時的なブームで終わらないよう、女性の皆さんには定期的に検診を受け、婦人科のかかりつけ医をもち、常に自分の体の状態を知っていただきたいです。フェムテックを活用して、いかなるライフステージにおいてもすこやかで充実した毎日を送っていただきたいと思います。

 

1 健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解して活用する能力のこと

 

フェムテックの多様な商品・サービス

女性のライフステージに応じて、さまざまな商品やサービスが展開されています。その一部をご紹介します。

 

月経

  • 吸水型サニタリーショーツ月経カップ
  • 月経周期管理アプリ ●PMS緩和 など

 

妊活・妊よう性

  • 妊活サポートアプリ卵巣年齢検査キット
  • 不妊治療卵子凍結サービス など

 

妊娠・産後

  • 吸水ブラ骨盤矯正つわり緩和
  • 搾乳機 など

 

更年期

  • 更年期ケアアプリホルモン補充療法
  • サプリメント漢方 など

 

その他

  • デリケートゾーンケアオンライン相談サービスホルモン検査各種検診 など

 

 

 

女性の体と心を理解する
日本フェムテック協会認定資格※2

(一社)日本フェムテック協会では、女性特有の健康課題の解決に役立つ知識を広めるために、医師の監修のもと、独自の認定資格制度(1級〜3級)を設けています。3級は女性の体と心に関する理解度を把握することができ、2級は3級よりさらに体系化されたフェムテラシー(※3)が身につき、1級では2級で習得した知識をさらに深め、実践的なアクションに活かすスキルなどを学ぶことができます。

 

3 「フェムテック」に「リテラシー(知識)」を組み合わせた言葉。女性の体と心を理解するための基礎知識のこと

 

 

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