レポート
2024/11/25
多様性を受け入れるまち・中野を目指して
「中野ダイバーシティフェスタ2024」レポート
2024年11月10日(日)10:00〜17:30に、明治大学中野キャンパスにて多様性の祭典・「中野ダイバーシティフェスタ2024」が開催されました。
中野区に暮らす・働く・学ぶ人々のダイバーシティに対する機運を高め、誰もがありのままに暮らせるまちを目指したイベントで、年に1回開催しています。当日は中野区民を中心に約750名が参加しました。
中野ダイバーシティ・ウォッチャーズとは
昨年までは明治大学国際日本学部のゼミ活動の一環として実施していた「ダイバーシティフェスタ」ですが、今年は初めて区民団体「中野ダイバーシティ・ウォッチャーズ」の主催・運営のもとで行われました。
中野ダイバーシティ・ウォッチャーズは中野区に在住または通勤する人たち、中野区で働く人たちの任意団体によって組織されています。中野区に住む・働く・学ぶ全ての人々の性的多様性、年齢や世代の多様性、様々な障害の有無、出身国や地域による多様性を受け入れ、誰もがありのままに暮らせるまちづくりを目指しています。
区内を中心に様々な活動を行う企業・団体が参加
当日は、中野区内をメインに活動する約40の企業・団体がブース出展し、ワークショップや講演会、映画上映等を行いました。出展団体の活動内容は「こども」「認知症」「高齢者」「外国人」など様々ですが、どのブースも「誰もがありのままで暮らせるまちに」という想いは共通していました。
中野区主催の講演会では、コミュニティデザイナーで関西学院大学大学院教授の山﨑亮さんをお招きしました。「多様性とは何か、あなたと考える」というテーマでお話しいただいたのちに、酒井直人区長も登壇の上パネルディスカッションが行われました。
親子でダイバーシティを考えよう「ダイバーシティってなんだっけ」
東京新聞も本イベントに出展をしました。ターゲットを子供たちとその保護者とし、親子でダイバーシティについて考えてもらうことを目的としたブース「ダイバーシティってなんだっけ」を実施。他団体のこども向けブースを周ってプレゼントをゲットする「デジタルスタンプラリー」を行い、様々な団体の活動や考えにふれるきっかけを作りました。
同時に、「こんな中野になったらいいな」をテーマにメッセージを募集しました。「海みたいなプールがほしい」「水族館がほしい」といった自由な発想のものから、「土日も児童館」「ベビーカーが引っかかるので道のガタガタをなくしてほしい」など子育て世代のリアルな声まで、様々なメッセージが集まりました。
新渡戸文化中学校・高等学校の生徒によるワークショップを実施
当日は新渡戸文化中学校・高等学校の生徒にも協力いただき、「実験教室ラボ」「NiToBe CoLoRs」の2つのチームがワークショップを行いました。どちらも生徒が主体となり活動をしているプロジェクトです。
「実験教室ラボ」では、布の切れ端や落ち葉をフラスコが描かれた紙に自由に貼っていきオリジナルのアートを作る「ゴミのはずがアートに!?」を実施しました。アートの「材料」となる、普段はごみとして捨ててしまう身の回りのものを使用し、参加された方は思い思いの作品を仕上げていました。
「NiToBe CoLoRs」では、生物多様性も広義の意味でのダイバーシティととらえ、絶滅危惧種動物や森林の保全を考えるワークショップを開催。生徒が開発した「FSC認証用紙」の折り紙を使って、絶滅危惧種の動物を折ってもらいました。