連載コラム

2022/03/31

今日は誰目線?

国籍、年齢、身体特性などの多様性を力に、社会に新たな価値を創造する(株)ミライロのメンバーが、リレー形式で登場しそれぞれの視点で執筆します。


 新しい体験の架け橋を目指して

 世の中にはさまざまな製品がありますが、障害者の不便を解消する製品も増えてきたと感じます。メーカーは「より多くの方の生活を豊かに」という思いで製品化していますが、当事者に情報を届けにくい、試してもらいづらいという悩みがありました。ミライロハウスはそんなメーカーと当事者を繋ぐ存在を目指し、2年前にオープンしました。

 先日、嬉しい出来事がありました。アルバイトスタッフが自分に合った製品に出会えたのです。彼女はアルビノという病気の影響で視界がすりガラスのようにぼやけて見えていますが、「レティッサディスプレイ2」というレーザーを使用し物を見えやすくするメガネを試したところ、生まれて初めてはっきりと物を見ることができたのです。今までとは違う見え方に感動し、かけた瞬間に涙を流していました。その姿を見て、私もとても感動しました。彼女はピアノ調律師を目指し学校に通っていますが、このメガネがあればこれから新しい道が開けると嬉しそうに話してくれました。

 製品がすべてを解決するのは難しいかもしれませんが、さまざまな製品を試せる機会を多く提供できれば、新しい発見が見つかるかもしれないと考えています。私は今後もこういった新しい発見や、感動体験をミライロハウスで提供し続けていきたいです。

「レティッサディスプレイ2」をかけて
手元の資料を読む様子


●金井 勇樹

株式会社ミライロ ビジネスソリューション部

ダイバーシティ&インクルージョンに関する情報発信と交流の拠点である「ミライロハウス TOKYO」で店舗チーフを務める。

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