レポート
2023/10/18
ミライロ発
バリアバリュー通信 vol.1
検定受講後は95%の学生が「声をかけたりサポートしたりできる自信がある」と回答
障害を価値に変える「バリアバリュー」を理念とする株式会社ミライロ。障害のある当事者の視点から、さまざまな企業や個人と共に、多様な人が暮らしやすい社会の実現を目指しています。この連載ではミライロのメンバーが、ユニバーサルデザインの広がりや、それに向き合う人々の想いなどをお届けします。
上智大学では昨年度から新入生3千人を対象に、ミライロが運営する障害者や高齢者など多様な人々との向き合い方やサポート方法が学べる「ユニバーサルマナー検定」が導入されています。きっかけは一人の職員が検定を受講したことでした。「共生社会の実現と考えると難しいけれど、これなら学生も自分にできることを探せるはず!」。そう信じ、まずは希望者だけを募る形でスタートして徐々に規模を拡大し、ここまで取り組みを加速させてきました。
検定を受講した学生からは、「大学入学時に大人として大事なマインドを身につけられてよかった。生活の中で積極的に活かしていきたい」などという声が多くあり、当初の思惑通り、生活や学びに活かしたいと想いを抱く学生が増えているそうです。「語学の上智だけじゃなく、ユニバーサルマナーも一つのイメージにしていきたい」。名門大学を動かした一人の職員は、そう熱く語ります。
「共生社会」「D&I」などの必要性は増す一方、順調に進まない取り組みもあると思います。そんな中でも上智大学のように一人の職員の熱い想いがあれば、少しずつでも動かしていくことができる。「小さな想いを、大きなうねりに変える」という弊社のビジョンが体現された事例でした。また来年も、願わくばその先もずっと、一人の想いが何千、何万の学生へと広がり続けることを願います。