レポート
2018/10/05
Médecins du Monde 世界の医療団 世界の活動現場から ①
イエメン: 忘れられた人道危機
(C)MdM
世界の医療団(Médecins du Monde:MdM)
フランス緊急医療支援チーム
ダビッド・アヌキャンさん
2015年3月のサウジアラビア主導連合軍による軍事介入から3年半、中東のイエメンでは、世界最悪とも呼ばれる人道危機に今も直面しています。主要港は連合軍により封鎖され、食料や医薬品などの物資は後を絶ち、人々は栄養不良にかかっています。医療施設は爆撃され、ほとんどの医療施設は機能していません。医療に関するあらゆるものが不足する中、食料不足、水不足、劣悪な衛生環境が人々の健康に悪影響を及ぼしています。国内各地でコレラ感染も報告されています。
状況は緊迫しています。物資が届かない、そういう状況ですから必需品がない、食料不足も深刻です。さらに信じがたいことに、今年8月にはスクールバスが空爆され、数十人の子どもが犠牲になりました。インフラや医療者、医療施設への意図的な攻撃も続いています。市民への暴力は明らかに国際人道法を侵害する行為、私たちは紛争当事者、国際社会に向け、人道法の尊守、人道スタッフの保護を訴え続けています。
現在、MdM はイエメン北部にて医療支援活動を展開、来月には南部でも活動を開始します。ひとつよい報告があります。先日、皆様のご支援によって、現地へと医療機器や医薬品を発送することが出来ました。12月には、現地医療に役立ててもらうことができるはずです。 イエメンでは市民と医療の保護が最優先です。悲劇は終わっていません。今、起きている人道危機を忘れないでください。
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